現実のようにゲームの世界を五感で体験できるのが魅力の「VR(バーチャルリアリティ)」。
VRはモニターやテレビではなく、VRゴーグルを使うことでリアリティのある仮想現実を楽しめるため、のめり込む方も多いです。
ただ、VRは一般的なPCゲーム以上に重くなるコンテンツもあるので、本格的に楽しむには高性能なGPUを搭載したゲーミングPCを用意する必要があります。
本記事ではVRでのゲームプレイに必要なPCスペックやパーツの選び方について解説。おすすめのゲーミングPCや周辺機器などを紹介していきます。
まずは自分のPCのスペックがVRに適しているかを確認しよう
まずは今使っているPCがVRに適しているスペックを確認しましょう。
Windows 10や11ならスタートメニューを右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックすると、下記のようなウインドウが表示されます。

表示されたウインドウに「dxdiag」と入力してOKを押せばDirectX診断ツールが起動し、PCに搭載されているCPUやGPU、メモリ容量などのスペック情報を確認することが可能です。
VRを体験する場合、CPUなどを搭載したスタンドアローン型のVRゴーグルもありますが、PCに繋ぐなら最低でもミドルスペック以上のGPUが必要になります。
エントリークラスのGPUでもVRを体験することは可能ですが、コンテンツによっては必要なスペックが変動するので性能に余裕があるにこしたことはありません。
もちろん、GPUを搭載していないPCではVRを快適に遊ぶことは出来ないので、本記事で紹介する必要スペックを参考にしてみてください。
VRに最低限必要なPCスペック
下記は現在、ゲーミングPCに採用されているパーツから選びだしたVRに最低限必要なPCスペックです。
パーツ名 | スペック |
---|---|
CPU | Core i5-14400F or Ryzen 5 7500F以上 |
GPU | GeForce RTX 4060以上 (可能ならRTX 5060 Ti 16GB以上) |
メモリ容量 | 16GB以上 |
ストレージ容量 | 500GB以上 |
「Core i5-14400F」と「RTX 4060」の組み合わせはフルHD環境におけるゲーミングPCの定番構成で、比較的安価に購入することができます。
この構成以下になるとGPUがRTX 3050 6GBになってしまい性能が大きく下がるので、VRコンテンツをプレイするならRTX 4060搭載モデルをPCスペックの最低限としましょう。
ただ、RTX 4060クラスでも推奨スペックが用意されている一人用のVRゲームならともかく、ほかのアバターと交流できるようなコンテンツでは性能が不足する可能性もあります。
例えば、VRChatは参加人数やイベント規模によって必要なPCスペックが大きく変動するため、公式には最低限のスペックしかないので目安が分かりづらいです。
フレームレートの低下が3D酔いを引き起こす可能性もあるので、VR体験に没入したいのであれば、より高性能なゲーミングPCを選びましょう。
VRの推奨PCスペック
パーツ名 | スペック |
---|---|
CPU | Core i7-14700F or Ryzen 7 7700以上 (可能であればRyzen 7 9800X3D) |
GPU | GeForce RTX 5070 Ti以上 |
メモリ容量 | 32GB以上 |
ストレージ容量 | 1TB以上 |
現行のCPUやGPUで、VRを快適にプレイできるゲーミングPCの推奨スペックの目安です。
VRについてはCPU以上にGPUへの負担が大きいため、できる限りVRAMを多く搭載した最新のハイスペックモデルを選びましょう。
「RTX 5070 Ti」は上位モデルであるRTX 5080と同じ16GBのVRAMを搭載しており、VRを体験したい方におすすめのGPUです。
予算に余裕があれば「Ryzen 7 9800X3D」のようなL3キャッシュを増量したゲーム向けのCPUと組み合わせるのもおすすめ。
VR以外にも重量級のゲームを快適にプレイできる高性能なPCスペックです。
VR用PCの選び方
グラボがもっとも重要

VRにおいてもっとも重要なのはグラボ(GPU)です。
グラボはPCのグラフィック処理を担当するパーツであり、ハイスペックなモデルほどゲームを高精細な解像度にプレイできたり、高いフレームレートを出せたりします。
PCで3Dゲームをプレイするなら必要になるパーツなので、グラボがないとVRを利用するのは不可能です。
VR用にゲーミングPCを買うなら最低でもRTX 4060のような60番台、快適さを重視したいなら最新のRTX 5070 Tiクラスを選びましょう。
また、AMDのRadeonもVR向けのスペックを満たすことは可能ですが、VRChatのように相性が良くないとされるタイトルもあるのでGeForceを選ぶのが無難です。
CPUはCore i7かRyzen 7以上

CPUはPCの頭脳に当たるパーツですが、VRにおいてはGPUの性能のほうが重要になります。
ただ、GPUの性能を引き出して、フレームレートを安定させるならCPUもある程度スペックが高くないといけません。
Core i5やRyzen 5クラスのCPUでもVRをプレイすることは可能ですが、高いフレームレートを維持するなら最新世代に近いCore i7かRyzen 7以上を搭載したゲーミングPCを選びましょう。
3D V-Cacheの効果があるVRコンテンツもあるので、理想を言えばRyzen 7 9800X3Dのようなゲーム向けCPUがおすすめです。
特にほかのアバターも存在するVRコンテンツをプレイする予定なら、CPUも新しい世代の高性能なモデルを選びましょう。
メモリ容量は32GB以上がおすすめ

VRを快適に使いたいならメモリの容量は32GB以上がおすすめです。
16GBでもVRを利用することはできますが、コンテンツによってはメモリを大量に消費することもあります。
また、現在は一般的なPCゲームであっても16GBでは足りなくなることも出てきているため、将来性も考えて32GB以上のメモリを搭載しましょう。
64GBになるとオーバースペックになる可能性もありますが、VRにおいてはメモリに余裕があったほうがいいので多めに搭載するのも選択肢の1つです。
ストレージ容量は1TB以上

VR用PCのストレージの容量は1TB以上を選ぶのがおすすめ。
ストレージは読み書き速度が速いSSDと比較的安価で大容量を確保できるHDDがあります。VRコンテンツをインストールするならSSDを用意しましょう。
決まったVRコンテンツをプレイするだけなら500GBのSSDでも足りますが、スクショ画像の保存なども考えると容量が圧迫される可能性があります。
また、VRに限らずゲームの必要容量は増えており、コンテンツによってはアップデートも行われているのでストレージは1TB以上を搭載するのが無難です。
読み書き速度が非常に速いSSDにVRコンテンツやゲームをインストールし、スクショ画像などは大容量のHDDに保存するといったデュアルストレージ構成にするとより快適になります。
OSはWindows

VRコンテンツをプレイする場合のOSはWindowsを選びましょう。
MacでもプレイできるVRコンテンツはありますが、基本的にゲーム関係ではWindowsのほうが有利です。
そもそもグラボを搭載したゲーミングPCのOSはWindowsのみなので、特別な理由がなければVR用のPCとしてはMacは選択肢に入りません。
すでにMacを持っているのならともかく、これからVR用のゲーミングPCを買うならOSはWindowsがおすすめです。
VR用のゲーミングPCおすすめモデル
ドスパラ Magnate-G MVW
定番のコスパ構成!カジュアルにVRコンテンツをプレイするなら十分な性能
4
CPUメーカー | Intel |
---|---|
CPU | Core i5-14400F |
グラボ | RTX 4060(8GB) |
メモリ容量 | 16GB(8GB×2) |
SSD容量 | 500GB NVMe |
HDD容量 | – – – |
電源 | 650W |
OS | Windows |
サイズ | 幅210×奥行き401×高さ422mm |
保証 | 1年 |
- グラボを搭載したコスパのいいBTOパソコン
- VRもカジュアルにプレイするなら十分な性能
- 翌日出荷対応
- 重いVRコンテンツをプレイしたい人
ドスパラから販売されているグラボを搭載したゲームもできるBTOパソコンです。
CPUに「Core i5-14400F」、GPUには「RTX 4060」を搭載しているコスパの良い定番構成で、フルHD環境のゲームやVRコンテンツをカジュアルにプレイするなら十分な性能があります。
安価なコスパ重視のブランドながら、ケースを白と黒から選べるのもポイント。予算に余裕があるならメモリは32GBやストレージは1TB以上にカスタマイズしましょう。
VRコンテンツに触れてみたい方におすすめのコスパのいいBTOパソコンです。
ドスパラ GALLERIA XA7C-R57T
RTX 5070 Ti搭載!VRを本格的にやってみたい方におすすめのゲーミングPC
おすすめ度 4
CPUメーカー | Intel |
---|---|
CPU | Core i7-14700F |
グラボ | RTX 5070 Ti(16GB) |
メモリ容量 | 32GB(8GB×2) |
SSD容量 | 1TB |
HDD容量 | – – – |
電源 | 850W |
OS | Windows |
サイズ | 幅220×奥行き440×高さ480mm |
保証 | 1年 |
- 最新のRTX 5070 Ti(16GB)を搭載
- VRに必要な性能が揃っている
- WQHD以上でもゲームが快適
- 最新のCPUを搭載したモデルが欲しい人
VRコンテンツを本格的にやってみたい方におすすめの最新GPUを搭載したガレリアのゲーミングPC。
Intelの第14世代CPU「Core i7-14700F」と最新のミドルハイGPU「RTX 5070 Ti」を採用しており、WQHD以上の高解像度でもゲームを快適にプレイできる性能があります。
RTX 5070 TiはVRAMを16GB搭載しているのでVRコンテンツとの相性がいいのがポイント。メモリを32GB標準搭載しているのでカスタマイズもほぼ不要です。
一人用のVRだけではなく、VRChatのようなほかのアバターと交流もできるコンテンツも遊んでみたい方におすすめのゲーミングPCになっています。
ドスパラ GALLERIA ZA7R-R58
Ryzen 7 9800X3D搭載!一般向けでは現行最上位クラスのハイエンドゲーミングPC
4.5
CPUメーカー | AMD |
---|---|
CPU | Ryzen7 9800X3D |
グラボ | RTX 5080(16GB) |
メモリ容量 | 32GB(16GB×2) |
SSD容量 | 1TB NVMe |
HDD容量 | – – – |
電源 | 1000W |
OS | Windows |
サイズ | 幅220×奥行き440×高さ480mm |
保証 | 1年 |
- ハイエンドGPUのRTX 5080を採用
- 高精細な4Kでもゲームをプレイ可能
- メモリとストレージが十分な容量
- 予算が限られている人
VRコンテンツや一般的なゲームもなんでも快適にこなしたい方におすすめのハイエンドゲーミングPC。
CPUはゲーム特化の「Ryzen 7 9800X3D」を採用しており、L3キャッシュが効くタイトルではフレームレートが大きく伸びます。
GPUには16GBのVRAMを搭載したハイエンドの「RTX 5080」を組み合わせているので、高精細な4Kでのゲームプレイも可能な非常に高性能なゲーミングPCです。
メモリも32GBと普通のゲームなら余裕のある容量ですが、VRコンテンツを集中的にプレイするなら64GBにアップグレードするのもおすすめ。
ゲームやVRコンテンツはもちろん、動画編集や配信も快適な非常に高性能なゲーミングPCです。
VRゲームをプレイするために必要なもの
VRゴーグル
VRゲームをプレイするために絶対に必要なのがVRゴーグルです。
VRゴーグルにも種類があり、スマホをセットするだけの安価なモデル、PCやゲーム機に接続するタイプ、単独で機能が成立しているスタンドアローン型などがあります。
例えば、スタンドアローン型のMeta Quest 3 512GBは単独で機能するだけではなく、ゲーミングPCに接続して4Kを超える解像度を楽しめ、VRだけではなくMRにも対応しているのでおすすめです。
ゲーミングPC
スタンドアローン型のVRゴーグルがあればVRゲームを体験することは可能ですが、より快適にプレイするならゲーミングPCも必要です。
VRゴーグルの代わりにゲーミングPCが映像の処理を担当することができ、デスクトップモデルであればパーツを増設して性能を拡張することもできます。
ただ、ゲーミングPCは性能がピンキリなので、VRゲームをプレイするのに必要なGPUを搭載したモデルを選ぶようにしましょう。
なお、VRをするために必要なスペックを備えたゲーミングPCは、本記事の「VR用のゲーミングPCおすすめモデル」で紹介しています。
VR Chatなどのコンテンツ・ゲーム
ハードウェアが揃ったら、VR専用のコンテンツを用意しましょう。
PCゲームのプラットフォームとして有名なSteamにもVRゲームが配信されており、VRChatなど無料でプレイできるコンテンツもあります。
なお、SteamでVRゲームをプレイするにはSteamVRが必須なので、先にインストールしておいてください。
ほかにもYouTubeや、EPIC GAMESにもVRに対応したコンテンツが展開されています。
VRに必要なPCスペックでよくある質問
- VRに対応しているPCのスペックは?
-
CPUはCore i7かRyzen 7以上、GPUはRTX 5070 Ti以上、メモリは32GB以上のスペックがあるPCがVR向けとして理想です。
- VRCのPCの必要スペックは?
-
最低でもCore i5やRyzen 5、RTX 4060、32GBが必要です。
- VRゲームはPCで何が必要ですか?
-
VRゴーグルやゲーミングPC、VRゲームが必要です。
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