小型なゲーミングノートPCはスペックに限界がある。そんなイメージを払拭する1台が、ASUSより登場しました。
2023年に新しく発売された「ROG Flow X13 GV302(2023)」は、13.4インチと非常に小さいボディながら、RTX 4060を搭載した2in1タイプのゲーミングノートPC。
多様な使い方ができる同モデルについて、本記事では実際にゲームをプレイしてどれくらいfpsが出せるのか、2in1には一体どんなメリットがあるのかといった疑問点を初心者向けに解説・レビューしていきます。
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060のスペック
製品名 | ROG Flow X13 (型番GV302XV-R9R4060) |
---|---|
CPU | Ryzen 9 7940HS |
GPU | RTX 4060 laptop |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB |
画面サイズ | 13.4インチ |
解像度 | 2560×1600(WQXGA) |
リフレッシュレート | 最大165Hz |
無線 | Wi-Fi 6E |
本体サイズ | 幅299.4×奥行き212.9×高さ16.75~18.75mm |
重量 | 約1.35kg |
バッテリー駆動時間 | 約10.7時間 |
「ROG Flow X13 GV302(2023)」の持ち味であるこの小さいボディ。
後ほど、小さめである14インチのゲーミングノートPCと比較していますが、それよりも更に一回り小型かつ薄型です。
その分LANポートは搭載されていないのですが、非常に高速な通信規格Wi-Fi6 Eに対応しているので、環境が揃っていれば有線のように安定・高速な通信でゲームをプレイすることができます。
実際に本モデルのベンチマークを測定する際は無線でプレイを行いましたが、ラグなどは生じず快適に遊ぶことができました。
GPUはRTX 4060を搭載。画質設定を選ぶ必要はありますが、現行のタイトルはほとんど快適に遊べる性能があります。
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060の各ゲームプレイ時のfps
ここからは各ゲームプレイ時のフレームレートを計測した結果を掲載していきます。
気になるゲームがある場合は、下記リストから読み飛ばせるのでチェックしてみてください。
Apex Legends
画質 | 最高fps | 平均fps |
---|---|---|
最低 | 166fps | 123fps |
まずは最低画質でプレイした場合のApex Legendsから。近距離での打ち合いが頻繁に起こるコントロールでの計測です。
結果は平均123fpsで、ゲーミングノートPCなら及第点といったところ。
視覚的なブレ、カクつきは無かったので、フレームレートという数値にこだわり(例えば「240fps以上が絶対!」等)がなければ、十分快適に遊べます。
モンスターハンター:サンブレイク
画質 | 最高fps | 平均fps |
---|---|---|
最高 | 91fps | 82fps |
続いてモンハン:サンブレイク。最高画質設定なので重めですが、それでも60fpsを下回ることはありませんでした。
ただ、マップによって大きく変わるため、安定性を求めるなら1つ画質設定を落とすのもアリ。
ディスプレイの発色がよく、色鮮やかな映像を映し出してくれるので、自然あふれる密林はプレイしていて特に没入感を覚えました。
FF14
画質 | 最高fps | 平均fps |
---|---|---|
最高 | 85fps | 73fps |
人気MMORPG「FF14」のフレームレート測定結果。こちらも、ギリギリですが60fpsを下回らずといったところ。
ただ、マップやバトルシーンによって上下するので、ある程度fpsをキープさせたいなら最高品質(ノートPC)など少し設定を落とすほうが良いでしょう。
なお、測定中は一切カクつきなどは見られませんでした。
ベンチマークソフトを回してみたところ、「快適」という結果になりました。
もうワンランク上の「非常に快適」まであと1歩届かず。しかし、最高画質設定ということ、外部GPU無しであることを考えると、合格点には達していると思います。実際にプレイしていて特に不満は感じませんでした。
ブループロトコル
画質 | 最高fps | 平均fps |
---|---|---|
最高 | 86fps | 62fps |
今流行りのブループロトコル。こちらも最高画質で測定しました。プレイヤー数の表示制限は10人にしています。
特に重くなる戦闘時・プレイヤー集合時のフレームレートを計測したところ、画像のとおりに。
アステルリーズ(画像右側)の床が反射しているところを見れば分かる通り、最高画質設定はグラフィックが非常に美麗なのですが、正直かなり重いです。ネームド戦はカクつくこともあります。
デスクトップ向けのRTX 4090でも稀にカクつくことがある(筆者はウルトラワイドモニターを使っています)ので、要求スペックはかなり高め。あまりにも気になる場合は、画質設定を少し落としましょう。
なお、ベンチマークソフトではどうかというと、ちゃっかり「極めて快適」を取っちゃってます。すごい。
敵が見えなくなるぐらい攻撃エフェクトが出るので、厳しい場合はオフにしましょう!
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060の特徴・メリット
続いて、「ROG Flow X13 GV302(2023)」を実際に触ってみて感じた魅力や特徴などを解説していきます。
360°回転するディスプレイでタブレット化できる
ゲーミングノートPCとしては珍しい2in1タイプである本モデル。皆さんが見慣れているのは、上記のようにキーボードが前に出た状態ですが……。
360°回転できるので、テントのような形で本体を支えることが可能。スタンドいらずで快適に映画鑑賞やゲームができます。
また、キーボード部分を完全に折りたたんでしまえば、タブレットのように操作することも。
タッチパネル対応なので、
- メモとして使う
- 液タブのように絵を描く
- ベッドで横になりながら映画/Youtube動画を観る
なんてことが出来てしまいます。
自己責任にはなりますが、エミュレータを使ってソシャゲをプレイすることもできます。
スマホと同じような感覚で操作できますよ!
軽量コンパクトで邪魔にならないサイズ
「ROG Flow X13 GV302」は、14インチを下回る13.4インチというコンパクトさ。
白いボディのゲーミングノートPCがちょうど14インチのモデル「ROG Zephyrus G14」なのですが、実際比べてみると小さい割に画面占有率が高いのでそこまで小ささを感じられません。
最薄部が16.75mmなだけあって、実際にビジネスリュックに入れてみると、この通りスッポリ。
ACアダプターも小型で入れやすいので、ほかに書類やバッテリー・折りたたみ傘・水筒などがあってもスペースがあります。
重量は、公称約1.35kgで、実測1.356kgとほぼ同じ。
ゲーミングノートPCのなかでも格別に軽く、まさにタブレットのように手で持っても短時間であれば疲れにくいです。
sRGBやDCI-P3など色域の規格を選べる
各ゲームのジャンルに応じた画面モードに切り替えられるだけでなく、色域もsRGBやDCI-P3・P3のなかから選ぶことが可能です。
ゲーマーはあまり馴染みがないかもしれませんが、写真編集など色味を大事とする方は注意して見ておきたいポイントでしょう。
フルHD 120Hzにはなってしまいますが、sRGBは100%というカバー率。タッチパネルでイラストまで描けることもあり、本モデルはゲーマーだけでなくクリエイター向けでもあります。
専用の外付けGPUで更にスペックを強化できる
RTX 4060というと、現行ではミドルスペックに位置するGPUです。
ブルプロのような重たいゲームを最高画質でプレイしたいのであれば、もう少しパワーがほしいところ。
そこで出てくるのが、専用の外付けGPU「ROG XG Mobile GC33Y」。
執筆時点で最強のスペックを誇るGPU「RTX 4090」を搭載しているほか、複数のHDMI・USBポートを備えているのが特徴です。
LANポートもあるので、通信が不安定になるリスクを少しでも抑えたいという方にぴったり。
ゲーミングノートPCと一緒に持ち運べば、いつでもどこでも最高の環境でゲームができるというワケです!
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060のデザイン
「ROG Flow X13 GV302(2023)」にはType-CのUSBポートが2つ、Type-AのUSBポートが1つ、その他HDMIポートなどが搭載されています。
ここまで薄くコンパクトなボディによくぞ収めたという感じですが、物足りないと感じる方は先述した外付けGPUやUSBハブを購入しましょう。
付属品はシンプルにACアダプターのみ。非常に小型なので、持ち運びも楽ちんです。
ACアダプターはType-CのUSBケーブルで本体と接続します。
タッチパッドの面積が広く、操作性に優れているのも本モデルのメリット。
外出時にマウスの電源が切れてしまっても、これならさほど不自由なく作業を進められます。
キーボードはLEDライティングが可能。エフェクトをかけることはもちろん、バッテリー残量を気にする方はオフにすることもできます。
キーボードの上部に搭載されているこの4つのキーは、それぞれデフォルトで機能が割り当てられています。
自分の好みに合わせて操作を変えられるので、作業効率をあげたい方や、素早く操作したいといった方はいじってみてください。
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060のよくある質問
ROG Flow X13の駆動時間はどれくらい?
約10.7時間です。
ROG Flow Z13 2023の発売日はいつですか?
2023年5月1日です。
ROG Flow Z13の重さは?
約1.35kgです。
ASUS ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060レビューまとめ
今回は、「ROG Flow X13 GV302XV-R9R4060」をレビューしました。
360°回転するディスプレイを搭載しているのが一番の特徴である本モデル。使用シーンに合わせて、テントモード・タブレットモードと使い分けできるのが非常に便利です。
標準搭載しているGPUは、ミドルスペックのRTX 4060で、これだけでも十分快適にゲームをプレイすることはできますが、より高い性能を求めるなら「ROG XG Mobile GC33Y」も同時に購入するのがおすすめ。
携帯性を重視するなら本モデルを要チェック!
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